食べるダマスクローズ
「食用」の定義
「食用」とは、食べることのできる食料品や食品または食べる行為を指します。
しかし、世の中には、土や危険な動植物さえも食する人もいるので何が食用と言えるのか本当にわからなくなります。
行政や学会による「食用」の定義を探しましたが、適当なものが見いだせませんでしたで、ここでは次の条件を満たすものを食用の定義としました。
・食べるとその一部または全部が、消化され、その人のエネルギー源や栄養源となること
(食べても有害ではないが消化せず、排出されるものは食用とみなされない)
・食べても毒性がない、または影響を無視できるくらい軽微な毒性であること
・食べても苦味や臭みの程度が低く、楽しくまたは苦痛を伴わずに食べることができること
上記条件は、「食用」の一般的な概念ですが、最後の「苦味や臭みなく食べれること」は意見が分かれるかもしれません。
苦くても臭くても、実際に体内で栄養やエネルギーになるのなら食用と呼べそうです。
たとえば、苦い医薬品は、物理的には飲食可能ですが、しかし、食べ物としては、楽しくなければ、社会通念上「食用」とは言い難いでしょう。
そのため、食用であるからには、ある程度の「おしいさ」は要求されると思います。
花びらがエディブルなダマスクローズ
ダマスクローズの花びらは、伝統的にバラジャムとしての利用法がもっともポピュラーです。
そのほか、おひたしやサラダ、天ぷら、炒め物などに利用されると聞いています。
しかし、私自身も試したことがなく、どんなものか、・・・しかし、あの高価なダマスクローズをあえて食べる必要性が不明です。
美容や医薬的な効果は、少し効果は期待できそうですが。
中東・インドでは、伝統的にローズを調味料やスパイスとして利用されてきました。
生の花びらより、ローズウォーターと花びらの乾燥パウダーがよく利用されるようです。
ローズウォーターは肉料理に振りかけられ、ローズパウダーはソースに使われます。また、下記のお菓子類の香り付けにローズパウダーはよく利用されます:
- ・アイスクリーム
- ・ジャム
- ・ターキッシュ・ディライト(ロクム)
- ・ライスプディング(お米をミルクでにたデザート)
- ・ヨーグルト
ローズ酒
ダマスクローズやその他のバラの花びらは「ローズ酒」として利用されるケースがあります。
梅酒のように焼酎やジンなどの強めのアルコールにバラの花びらを漬け込むだけの簡単なお酒ですが、ローズが香り高く楽しいお酒になります。
ローズオイルのサプリメント
2000年代に入り、日本ではダマスクローズのサプリメントが大人気でした。2017年、現在はやや下火でしょうか?あまり聞きませんよね。
当時のサプリは、ローズオイルを、ゼラチンカプセルやデンプンカプセルに包み込んだけのシンプルなサプリメントです。
ローズオイルは、それなりの刺激があり、そのままでは刺激が強すぎますので、サプリにされる場合は、オリーブオイルや他のオイルで希釈され、さらに付加価値として、ビタミンEやその他ビタミンル類などが添加されることが普通です。
ローズオイル自体には、胃内に生息しているピロリ菌の殺菌効果があるとされます。
また、ローズオイルの成分の一つであるゲラニオールは胃腸で吸収されカラダ全体に運ばれて、数時間後から48時間程度皮膚からバラの香りを発するとされます。
そういう実験をされた方がおられ、また実験データも公開されていますので興味ある方は検索で探せます。
私の個人的な意見ですが、大量のローズオイルを一瞬で消化してしまうサプリメントは、ローズオイルの使い方として、下品です。
かなちもったいないと言うか、天の恵みの浪費に感じられます。私は、特別な理由なしにローズオイルを食することに反対です。
ローズオイル自体が、大量の花びらからごくわずかしか採取されない貴重なものなので、どうも貧乏性的な発想になりがちです。
世界最大のダマスクローズ生産国ブルガリアでは、ローズオイルをサプリメントで食べることは、まずありません。
ローズオイルは非常に高価で、現地の人々には経済的に許されません。日本でローズオイルのサプリメントが流行していることを話すと非常に驚かれ、そして日本人はカネ持ちと思われます。
- (2017-08-12)
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